開店休業

がんばっていきまっしょい。

脚本「マザー、アザー、」

一般受けするんじゃないかと思われる作品です。
絶賛された名作です。

 

【題材】親子

タイトル:「マザー、アザー、

(人物) 
丸山恵(50) 主婦
田中安江(82) 恵の母
丸山聡(52) 会社員
榊優子(55) 主婦
橘栄美(55) デイサービス職員

○丸山家・台所
   包丁を持っている田中安江(82)、ネギと豆腐がまな板に置かれている。
   丸山恵(50)が台所に入ってくる。
恵「ちょっ、お母さん何やってるのっ?!」
安江「何って、ごはん」
恵「さっき食べたでしょ!」
安江「…………えぇ?」
   恵、包丁を取り上げる。
恵「もう、いいからあっち行っててよもう!」
安江「…………はぁ?」
   首を傾げ去って行く安江。
   恵、大きく息を吐いて包丁を見つめる。

○同・居間
   入ってきて座る恵、溜め息を吐く。新聞を読んでいた丸山聡(52)が舌打ちする。
丸山「家で溜め息なんてつくんじゃない」
恵「ええっ」
丸山「俺まで疲れてくるだろうが」
恵「だってぇ、本当に疲れてるんだもん……」
丸山「何が疲れてるだいつも家にいるくせに」
恵「ちょっとぉ、そりゃずっと家にいるけど、私だって好きで家にいるわけじゃ……それにほら、お母さん」
丸山「お母さんがどうした?」
恵「ねぇ、だから知ってるでしょ? もう駄目なんだって……ねぇ、やっぱり施設に」
丸山「またその話か」
   丸山、大きく息を吐き。
丸山「そんな余裕がどこにある? 翔だって奨学金貰って大学行ってるってのに」
恵「でもこのままじゃ……さっきだって包丁触ってて」
丸山「お前が目を離すからだろ」
恵「……えぇ」
丸山「お前なぁ娘だろ? お前の母親だろうが、お前が世話してやらなくてどうすんだよ」
恵「でもぉっ」
丸山「でもも糞もあるか、お前育てて貰った恩を忘れたのか。薄情だなお前は」
恵「……そんな言い方」
丸山「何言ったって施設には入れんぞ」
恵「…………」
   外からクラクションの音が鳴り響く。
恵「…………?」
丸山「……あっ、おい!」
恵「えっ? ……あっ!」
   恵、駆け出し、玄関から飛び出す。

○同・玄関先
   狭い道路でうずくまっている安江、目の前には車、困り顔のドライバー。
恵「お母さんっ!」
   駆け寄り肩に手をかける。安江、ビクッと震えて安江の顔を見て。
安江「ひゃっ、はぁああぁぁあっ!」
   頭を抱えながら家に駆け込む。
恵「…………」
   それを見送り、泣きそうな顔の恵。

○喫茶レインボウ
   テーブルについている恵と榊優子(55)。
   優子はストローでアイスコーヒーをかき回している。
優子「なるほどねぇ、そりゃ大変だわ」
恵「でしょ?! なのにあの人何にもわかってないんだから。何が家にいて疲れただって、私だって好きで家にいるわけじゃないのに、仕事だって、本当は続けたかったのに……」
優子「いやぁ、痴呆ってホント大変だよね。どうしてあんななっちゃうのかなぁ」
恵「優子はいいよね、ご両親心配なさそうで」
優子「ん? まあうちはね、今のとこは誰も。でも一緒に暮らしてるのがよくないよね」
恵「でも母さん、あんなんで一人にさせておけなかったし……」
優子「まあ、そりゃあね。じゃあ仕方ないんじゃない? 誰かが見てあげないといけないんだし、それくらいの親孝行はね」
恵「えぇ? ちょっとぉ、今大変ねって」
優子「いやそうだけど、でも施設入れないならしょうがなくない?」
恵「そりゃ、まあ……」
優子「自分の母親だしさ、そう考えれば我慢もできるでしょ」
   アイスコーヒーを啜る優子。
恵「……結局、わかってないんじゃない」
優子「ん?」
恵「なんでもない!」

○住宅街
   安江の手を引き歩いている恵。虚ろな表情でクマが凄い。溜め息を吐く。
   人気のない踏切にさしかかる。警報器が鳴り、立ち止まる。
恵「…………」
   ぼんやりと降りる遮断機を見つめる。

○(回想)踏切前
   女Aと談笑している安江(38)、側でスーパーボールを弾ませて遊んでいる恵(6)。
恵「あっ」
   掴み損ない、踏切内に転がっていく。後を追い周囲を探す。
   警報機が鳴り、遮断機が降りる。
   探すのに夢中の恵、話に夢中の二人。
恵「あったっ」
   レールに嵌まったボールを見つけ、駆けて拾い上げる。笑顔の恵。
   鳴り響く警笛、恵、振り向く。
   電車が迫ってきている。
   恵、その場にへたりこむ。響く警笛。
   安江、ハッとして振り向く。
安江「恵っ?!」
   動けない恵、視線だけ向ける。 
   電車、急ブレーキをかけ音が鳴り響く。
   安江、地面を蹴り上げる。
安江「恵ぃっ!」
   目前まで迫った電車、恵、目を瞑る。
   恵に覆い被さる安江。
   電車、ブレーキ音を響かせすんでのところで止まる。
恵「…………お母さん?」
   恵、安江の胸から顔を離して見上げる。
安江「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」
   恵を見据え、安堵の笑みを零し、
恵「あっ」
   恵をきつく抱きしめる。

○(回想終わり)踏切前
恵「…………ぅ」
   視界が歪み、膝に手を当てる恵。
栄美の声「……丸山さん?」
   振り返ると橘栄美(55)が駆けてきている。
恵「……あ、ヘルパーの」
栄美「はい、暁デイサービスの橘です。通りがかって、あの、どうかされましたか?」
恵「あ、すみません、ちょっとクラッと……」
栄美「酷い顔……ちゃんと休んでますか?」
恵「はぁ……」
   栄美、安江をチラッと見て。
栄美「安江さん、要介護3でしたっけ……」
恵「いえ、多分もう4じゃないかなと……」
栄美「進行、早いんですか?」
恵「もう、私の事もわからないみたいで……」
栄美「…………」
恵「娘なのに、忘れちゃうんですね」
栄美「認知症は、そういうものですから……」
恵「………………はい」
栄美「あの、お一人で抱えこまないで、ちゃんと周囲に助けを求めて下さいね」
   恵、ぼそりと。
恵「そう、できたらよかったんですが……」
栄美「え?」
恵「いや…………はい」
栄美「それとこれはコツみたいなものですが、あまり母だ子だと思わないで、いっそ他人くらいに思ってしまった方がいいですよ」
恵「え、他人、ですか?」
栄美「ええ、いるんです、親子だからって頑張り過ぎて介護鬱になってしまう人が。周囲も親ならやって当然と思いますし、それで本人も次第に追い詰められて……。だからあんまり親だなんだと考え過ぎないで、自分のできる範囲でやりましょう。いいじゃないですかちょっとくらい手を抜いても、それで周りに迷惑をかけても、ね」
恵「……他人、ですか」
栄美「まずはご自身の幸せですよ。……では」
   会釈をして立ち去る。恵も会釈を返す。
恵「…………」
   ぼんやりしている恵。
恵「…………他人」
   警報機が鳴り、降り始める遮断機。
   恵、大きく息を吐き、振り返る。
   安江が踏切に侵入している。
恵「ちょっ?!」
   迫ってきている電車、響き渡る警笛。
恵「おか、お母さんっ! お母さんっ!」
   安江、ゆっくりと振り向く。電車に気がついてへたりこんでしまう。
恵「ちょっ!」
   手を伸ばし、足を踏み出す。しかし立ち止まり、固まる。
恵「………………他人」
   急ブレーキをかける電車。
   安江、不意に恵を見つめる。   

   ×  ×  ×
   (フラッシュ)
   線路内、安江に抱かれた恵。安江を見上げる。安堵の笑みを零す安江。
   ×  ×  ×
恵「っ!」
   遮断機を押しのけ安江に覆い被さる。
   ブレーキ音が響き、すんでで止まる。
恵「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」
   ぽかんとしている安江、恵を見上げる。
   恵、次第に顔が歪み、涙を浮かべ。
恵「ばかっ、お母さん、お母さん…………っ!」
   きつく抱きしめ、顔をうずめる。

脚本「ともだちの帽子」

 

「お見事です」 との感想を頂いた作品。ハートウォーミングな名作である。

 

【題材】帽子

 

タイトル:「ともだちの帽子

 

(人物)

春日彗(9) 小学三年生
木下俊(9) 小学三年生
春日拓人(39) 証券会社勤務
春日優奈(39) 靴製造業パート

 

 

○土手下(夕)
   草が生い茂る中を歩いている春日彗(9)と木下俊(9)、木下はNYロゴのヤンキース帽子を被っている。
   春日が興奮して前方を指差す。
春日「あっ! あっ!」
   木下も見る、大きなカマキリがいる。
春日「ちょっ、何かある?」
木下「えっ、何もないよ」
春日「その帽子は?」
木下「え、これ? いや、これはやだよ……」
春日「なんでっ! いいじゃん早くっ!」
木下「ええ…………」
春日「あっ!」
   カマキリが飛ぶ。春日は後を追う。
春日「ちょっ、早く早くっ!」
木下「いやだよぉ……」
春日「あ~もういいやっ!」
   春日、静かに近づき手を伸ばす。
   カマキリが小幅に飛ぶ。
春日「あっ、あっ、ちょっ!」
木下「あっ!」
   春日、咄嗟に木下の帽子をかっ攫いカマキリに覆い被せる。
春日「やった!」
木下「…………」
春日「おっしゃ! ほら、捕まえた!」
木下「…………」
春日「ちょっとここで待っててくれな、俺すぐ虫籠取ってくるから!」
木下「え? あっ!」
   駆けていく春日、見送る木下。
   木下は無言で帽子を見つめる。

 

○土手下(夜)
   帽子の側で立っている木下、虫籠を手に駆けてくる春日。
春日「俊、まだいるよな?」
木下「……たぶん」
春日「よしよしよしっ」
   ゆっくりと帽子を捲り上げる春日。
   カマキリを摘まんで籠に入れる。
春日「しゃ~っ、ほら見ろよこれ! こんなでかいのめったにいないぞ!」
   ムスッとしている木下。
春日「ん? どうしたんだ?」
木下「僕の帽子……」
春日「あ、ごめん。ほら」
   拾い上げて木下に差し出す。
木下「……いらない」
春日「は?」
木下「もうその帽子、いらない」
春日「……何言ってんだ?」
木下「どうして僕の帽子使うの? 嫌だって言ったじゃん!」
春日「だってそれはお前……しょうがないだろカマキリが」
木下「嫌だって言ったじゃん! なんで勝手に使うんだよぉ!」
春日「お、怒るなよ」
木下「なんで勝手に使うんだよぉ!」
春日「なんでって……いいだろ帽子くらい。それにこれ俺があげたやつじゃん」
木下「知らないよ! 知らない知らない! うっ、ううう…………っ」
春日「え、おいなんで泣くんだよ! ほら」
木下「もういいよ! いらないってばぁっ!」
春日「あっ」
   駆けていく木下、呆然と見送る春日。

 

○春日家・リビング(夜)
   食卓を囲んでいる彗と春日拓人(39)と春日優奈(39)。
拓人「それはお前が悪い」
彗「えぇ~なんでぇ」
拓人「気に入ってた帽子だったんだろ」
彗「でもあれ俺があげたやつだよ」
優奈「むしろだからじゃないの? 貰って嬉しかったのにあんたに雑に扱われたから」
彗「えぇ~、なにそれ」
優奈「彗だってプレゼントをまさにその人にぐちゃぐちゃにして返されたら嫌な気持ちになるでしょ」
彗「でも、だってカマキリが……」
優奈「いいから、明日謝っておきなさい」
彗「ううん、も~っ」
   彗の頭をポンポンと撫でる優奈。
   彗はむくれたままご飯を頬張る。

 

○市立第三小学校・三年二組教室
   春日が入ってきて自席に着く。
   窓際の席の木下の背中を見る。
春日「……よし」
   帽子を手に木下の元へと向かう。
春日「俊」
   木下は窓の方を向いて顔を向けない。
春日「俊、昨日は悪かったよ。ほら、洗ってきたからさ、受け取ってくれよ」
木下「…………」
春日「なあ、俺が悪かったよ。なんならカマキリ持ってってもいいからさ、でももし子供産んだら欲しいけど……ほら、帽子」
   グイグイと帽子を押しつける春日。
   木下に払いのけられる。
木下「いらないって言ったでしょ」
春日「……なあ、謝ってるのにそれはないんじゃないか? なんだよ帽子くらいで」
木下「帽子くらい?」
   木下、立ち上がり春日を睨む。
木下「帽子くらいって何さ。僕の帽子だよ」
春日「でも元は俺があげたやつだろ」
木下「でも今は僕のじゃないか!」
春日「だから返すって言ってるだろ、ほら!」
木下「もういらないってば!」
春日「あっ」
   木下、手を払い帽子は床に落ちる。
   春日、帽子を拾い上げて、
春日「あ~そうですか! もういいよっ!」
   春日、廊下へと出て行く。木下、腰を下ろして机に突っ伏す。
   呆然としているクラスメート達。

 

○春日家・リビング(夜)
   食卓を囲んでいる彗と拓人と優奈。
拓人「彗、友達にちゃんと謝ったのか?」
彗「……謝ったよ」
優奈「どうしたの?」
彗「謝ったけど、許して貰えなかったんだよ!ごちそうさま!」
   食器をシンクに置いて部屋を出て彗、二階に上がる足音が響く。
   二人は顔を見合わせる。

 

○土手上(夕)
   ランドセル姿の春日が道路側から階段を上り土手上の道へ出ると買い物袋を抱えた木下と遭遇する。木下は帽子を被っており傘も持っている。
春日「あ」
木下「あ」
   目が合うが、すぐにお互いに外す。
   木下が歩き出し、少し遅れて春日がその後に続く。
   強風が吹き、草木が揺れ川が波打っている。グラウンドには水溜まりがある。
   木下は帽子を手で押さえる。
   無言で歩く二人。
春日「んっ」
   突風が吹き、春日は目を瞑る。
木下「あっ!」
   春日の横を帽子が転がっていく。
木下「あっ、あっ、」
   木下、帽子を追いかけて春日の横を駆けていく。帽子は土手を転がり落ちる。
   木下、土手の坂を駆け下りる。
木下「うっ!」
   濡れた草に足を滑らせて尻餅を付く。
木下「あ、ああ……」
   帽子はグラウンドの方へ飛ばされる。
木下「えっ?」
   春日、木下の横を駆け降りていく。
木下「…………彗君」
春日「ほっ!」
   春日、転がる帽子に手を伸ばす。が、寸でのところで届かない。
春日「あ~ちくしょっ!」
   帽子を追いかけて走りながら前のめりになってまた手を伸ばす。
春日「ぅおっ?!」
   ぬかるんだグラウンドに足を滑らせて前のめりに倒れる春日。   
   帽子は飛んで川に落ちる。
春日「あ~…………」
木下「ちょっ、彗君!」
   木下、慌てて駆けてくる。
木下「ちょっ、何やってるのっ?!」
   起き上がる春日に手を貸す木下。
春日「何って、お前帽子が」
木下「でも、だって僕らは……」
春日「んなの関係ないだろ、帽子が飛んでっちゃったんだから」
木下「…………うん」
   春日、自分の泥だらけの服を見て、
春日「あ~、母ちゃん怒るよなあこれ……」
木下「僕も一緒に謝るよ。僕のせいだもん」
春日「え、いいの? おおサンキュー!」
木下「サンキューなんて……」
   二人は川に浮かぶ帽子を見る。
春日「もうちょっとだったんだけどなぁ」
木下「いいよ帽子くらい……ごめんね……あ りがとう」
春日「ん? ああ…………あっ!」
   春日、ランドセルからNY帽子を取り出して差し出す。
春日「ほら、これ」
木下「…………帽子」
春日「まあだからさ……代りに使ってくれよ」
木下「…………っ!」
   満面の笑みになって受け取る木下。
   夕焼けを背に照れ臭そうに頭を掻く春日。

脚本「ALL YOU NEED IS HATE」

絶賛?された作品です。

 

【題材】憎しみ

タイトル:(アニメーション)ALL YOU NEED IS HATE

 

(人物) 
雉A
雉B 
老人の男(72)

 

 

○山
   緑豊かな山の遠景。

○山小屋・庭
   姦しい蝉の鳴き声。
   小屋の庭に四メートル四方、高さ二メートル程の金網ゲージがあり、その中で雉Aが外を眺めてぼんやりしている。
   老人の男(72)が猟銃と兎を手に森から歩いてくる。靴の泥を落とし小屋に入る。
   雉A、溜め息を吐く。
雉A「あっ」
   雉Bが飛んできて側の木に留まる。
   雉Bと目が合い、笑顔で飛んでくる。
雉B「やあ」
雉A「……やあ」
雉B「こんな所で何をしているんだい?」
雉A「何って、見てわからない? ここで暮らしているんだよ」
雉B「え、こんな所で?」
雉A「そう、もうずうっとね」
雉B「へぇ……」
雉A「ところで君、こんな所へ来てはいけないよ。誰にも聞かなかったの?」
雉B「え、どういう事?」
雉A「ここにはね、とても恐ろしい老人が住んでいるんだよ。銃で動物を撃って食べるんだ。今に君も打ち落とされてしまうよ」
雉B「え、本当に?」
雉A「うん、だから君もすぐに離れた方がいいよ。……とは言っても、もう目も衰えて前みたいにはいかないみたいだけどね」
雉B「なんだ、なら大丈夫だよ。僕は風より早く飛ぶ事ができるからね」
雉A「でも、さっきも兎が」
雉B「大丈夫、当たりっこないから」
雉A「……凄い自信だね」
雉B「君は……どうやら飛ぶのはあまり得意ではなさそうだね」
   雉B、雉Aをじっくりと見る。
   でっぷりと肥えた雉Aの体。
雉A「ああ、それはそうだよ。なにせ僕は空を飛んだ事がないからね」
雉B「空を、飛んだ事がない?」
雉A「うん、言ったろうずっとここにいるって。僕はこの網の向こうへは行った事がないんだ。だから飛べないし、こんなにも太ってしまった」
雉B「どうしてここにいるの? 君はその老人と暮らしているのかい?」
雉A「まさか。僕は食べられる為にここにいるんだよ」
雉B「えっ?!」
雉A「僕はその為に産まれてきたんだ。産まれてすぐには親もここにいたと記憶しているよ。でもいつの間にかいなくなってしまっていたから、きっと食べられてしまったんだね。僕もこんなに太ってしまったから もうそろそろなんじゃないかなぁ。せめて何か特別な日に食べてもらいたいね」
雉B「……そんな」
雉A「君が羨ましいよ、自由に空を飛び回れて。ねぇ、空を飛ぶって気持ちがいい?」
雉B「ああ、うん! それはもちろん! だってこの翼はその為にあるんだからね」
雉A「そうかぁ……」
   雉A、自分の羽を見て僅かにはためかせてみる。
雉A「ねえ、ちょっとだけさ、ちょっとだけ飛んでみせてみてくれない?」
雉B「うん、もちろん!」
   雉B、羽ばたいて高い木に留まる。雉Aを見て微笑む。
   そして高く舞い上がり、旋回する。
雉A「んっ!」
   太陽に目を細める雉A。
   ゆっくりと旋回する雉B。
雉A「…………うわぁ」
   雉B、降りてくる。  
雉B「どうだった?」
雉A「……はあ」
雉B「……どうしたの?」
雉A「溜め息しか出ないよ」
雉B「ハハッ、いつもはそんなに高くは飛ばないんだけどね。君も……ここから出られたらいいんだけど」
雉A「僕の事はいいよ。ねえ、それよりも……あの、また、会いに来てくれる?」
雉B「えっ?」
雉A「あっ、でも危ないからやっぱり」
雉B「ううんっ、また来るよ!」
雉A「……本当に?」
雉B「何言ってるんだよ、僕達もう、友達じゃないか」
雉A「…………っ!」
   パアアッと笑みが広がる。
雉A「ねえねえ、外の話を聞かせてよ!」
雉B「もちろん!」
   金網越しに話し込む二羽。
   大げさな身振りで得意げな雉Bに嬉しそうな雉A。

 

○山小屋・庭
   周囲は紅葉に色づいている。空高く旋回する雉Bとそれを笑顔で眺める雉A。

 

○山小屋・庭
   周囲は雪化粧、雪がちらつく中を空高く旋回する雉Bとぼんやり眺める雉A。

 

○山小屋・庭
   周囲は鮮やかな緑、青空高く旋回する雉Bと睨む様に見つめている雉A。
   雉A、笑顔で降りてくる。
雉B「やあ、今日は気持ちのいい空だよ」
雉A「…………うん」
雉B「ん? どうしたんだい?」
雉A「君は……どうして僕の所来る前にいつも空を回ってみせるの?」
雉B「えっ? 何故って……だって言っていたじゃないか、空を飛ぶところが見たいって。だから」
雉A「あれはあの時だけの話でしょ。何回も見せて欲しいなんて言っていないよ」
雉B「……え?」
雉A「あっ、それともわざとなの? わざと僕に見せつけているの? ……そうか、そうなんだ。君は、僕を空から見て笑っていたんだね。よくもまあそんな意地の悪い事ができるものだ」
雉B「ちょ、ちょっと待って! 僕は」
雉A「もうやめてくれ! 僕は見たくないんだ! 誰が自由を見たいんだここから! 君には僕の気持ちがわからないのか!」
雉B「そんな……」
   雉A、睨み付けて。
雉A「不公平だこんなの! 僕だって飛び回りたいのに、大空へ羽ばたきたいのに!」
雉B「っ!」
   雉B、目を大きく見開く。
   雉A、激しく息を切らしている。
   雉B、項垂れて。
雉B「ごめん……そんなつもりじゃ……」
雉A「同情なんていらない! いいからもう来ないでくれ! 僕が辛くなるだろう!」
雉B「…………っ」
   雉B、顔を上げるがまた下げて。
雉B「また、来るよ」
   飛び去る。
雉A「……うぅがぁああああああああっ!」
   雉A、必死に羽ばたき金網に突っ込む。
   天井ではばたくが力尽き落ちる。
雉A「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ!」
   泥にまみれて雉Bの去った方角を睨む。
雉A「君も、落ちてしまえばいい。」

 

○山小屋・庭(夜)
   金網の中の雉A、小屋の側面の窓が開いており、中で老人が包丁を手に座るのが見える。研ぐ音が響き始める。


○山小屋・中(夜)
   柔和な笑みを浮かべ嬉しそうに包丁を研いでいる老人。
老人「まさか、こんな所まで来てくれるとはなぁ。嬉しい事だ、大きくなっただろうか」
   汗を垂らして研ぎ続ける。

 

○山小屋・庭(夜)
   包丁が研がれる音を聞きながら光漏れる窓を眺めている雉A。

 

○山小屋・庭
   雉A、金網の中からぼんやりと空を眺めている。
雉A「うん……?」
   小さな点が見える。
   次第に大きくなり雉Bだとわかる。
雉A「なんで来るんだ、あれだけ言ったのに」
   睨み付ける。雉B、側の木に留まる。
   雉Aの視線に気がつき微笑み、再び飛び立つ。
   ターンッ! と響き渡る銃声。
雉A「あっ!?」
   地に落ちる雉B。
   茂みの中から猟銃を手にした老人がやってきて雉Bを掴み上げる。
老人「ついてるなぁ、こんな日に」
   老人、小屋の中に入る。
雉A「……プッ、ププッ、プププププッ!」
   雉A、体を震わせる。
雉A「プハハハハハハハハハッ!」
   羽ばたいて動き回る。
雉A「落ちた! 落ちてしまった! だから言ったんだ来なくていいって! 僕は言った! 言ったんだ! なのに来るから! あ~あ、ざまあみろ! 食べられてしまうんだ! 君だって食べられてしまうんだ! 僕みたいに!」
   雉Aの後ろ、ゲージの向こう側に包丁を手にした老人の姿。

脚本「火を付ける」

 脚本を書いておりまして、公開してもいいかなと思えるものを投稿していきたいと思います。

よろしければご笑覧下さい。

 

【題材】マッチ

タイトル:「火を付ける

 

人物

木元貴文(35) 岩波会若頭
江頭翔(38) 榎木戸一家幹部
野田学(26) 岩波会組員
新居零(28) スナック零の店主

 

○廃屋・部屋中(夜)
   倒れた江頭翔(38)の前に木元貴文(35)と野田学(26)、木元は椅子に座っている。
   江頭は上半身裸で下は下着、足とそれから手を後ろで縛られている。
木元「本当に知らないっていうのか?」
江頭「だからそう言ってんだろうがよぉっ! てめぇには耳の穴がねぇのかよ、ああっ?!」
木元「零って女だよ、スナックで働いてる」
江頭「だから何の話をしてんのかってんだよ!」
木元「調べは付いてるんだよ、隠すなよ、言ってくれたらお前、俺も心変わりするかもしれないだろ」
江頭「知るかよ! 人攫っておいてお前間違えましたで済むと思ってんのか、ああっ?!」
木元「俺だってここまでやっちまったんだ。タダで済むとは思ってないよ」
   江頭、激しく身をよじって縄から抜けようとする。
   笑う木元。
木元「汗すごいぞ、恐いのか?」
江頭「う、うるせぇっ!」
木元「だからきちんと話してくれれば俺もさ、心打たれて寛大な気持ちでお前の事を許せるかもしれないだろ。なあ?」
   木元、江頭をまっすぐに見下ろす。
江頭「…………うっ」
江頭、喉が鳴り視線を落とす。
   汗が顎を伝い地面に滴る。
江頭「知らねぇ、知らねぇよ俺は……」
木元「強情だねぇお前も」
   木元、顎で野田に合図をする。
   野田、転がっているスーツの内ポケットからマッチ箱を取り出す。マッチ箱には『スナック零』の文字。
   目を見開く江頭。
木元「これな~んだ」
江頭「…………マッチ」
木元「そうマッチだ。お前のスーツに入ってたんだよ、ほ~らよく見ろよ、スナック零だってよスナック零。零って誰だ? 俺の女だよ」
江頭「…………」
   江頭、顔を伏せる。
木元「お前、最近店に出入りし始めたみたいだな。で、なんだ、あいつに惚れたのか? なんだよ、それならそうと一言言ってくれりゃあよかったんだよなあ。水臭いなあ、そうすりゃお前、俺だってこうはならなかったかもしれないだろ、なあ?」
江頭「…………」
   木元、江頭の顎を掴み顔を持ち上げる。
木元「もう一度だけ聞く、零を知ってるな?」
江頭「…………」
   視線を外す江頭。
   木元、フッと笑って手を離す。江頭は顔を地面に打ち付ける。全身から汗が噴き出し過呼吸気味に肩で息をする。
木元「知らないって言うならいいや。体に聞こう。体は正直だからね」
   江頭、ビクッとして顔を上げる。
   木元はマッチ箱を野田に放り投げまた椅子に座る。
江頭「な、何しようってんだてめぇっ!」
木元「ん? 気持ちいいこと」
   野田、江頭の下着を下げ肛門に思い切りマッチを突き刺す。
江頭「あうっ?!」
   笑う木元。
木元「あうっ?! じゃあないんだよあうっ?! じゃあ。あうってお前」
江頭「てめっ、やめっ、やめっ、やめろこらぁっ! 木元ぉっ!」
木元「うるせえなあ」
   木元、江頭に猿ぐつわを噛ませる。
   暴れて陸の魚のように跳ねる江頭。
木元「はははっ、なんだそりゃお前」
   野田、マッチを肛門に抜いては入れを繰り返す。
   江頭は激しく呻き、涎を垂らす。
木元「お前、処女か? 処女だよな、どんなもんだ? まさかお前経験あったなんて言われたらさすがに俺もヒくよ」
   野田、マッチを増やし抜き差しする。
   江頭、抜き差しされる度に腰を前後させる。眉間に皺を寄せ目を瞑り猿ぐつわから涎を垂らして必死に耐える。
木元「目覚めちゃうか? 目覚めちゃうか?」
江頭「う~っ! う~っ!」
   木元を睨み付ける江頭。
   笑う木元。
木元「よっしゃ、じゃ、燃やすか」
   野田に顎で合図をする木元。
   肛門に挿したマッチに火を付ける。
野田「っ?! ~~~~っ!」
   肛門周りの毛が燃え出す。 
   必死に身をよじらせる江頭。
木元「ケツが燃えてるよ。ハハハハハハッッ」
   必死に尻を振る江頭。涙を流している。
   野田に顎で合図をする木元。
   野田、バケツの水を江頭にかける。火は消える。
   猿ぐつわのまま激しく息をする江頭。
江頭「ひゅいいいいっ! ひゅいいいいっ!」
木元「マッチってさあ、凄いよなあ。これ一本で穴に挿したり火を付けたりできるんだよ。それに他にももっとできちゃうしさ」
   木元、自分のポケットからスナック零のマッチ箱を取り出し江頭の目の前にしゃがみこむ。
木元「例えばさ、ほら」
   マッチを数本重ねて江頭の上半身をくすぐる木元。
木元「ほらほら」
   江頭の乳首、脇、腹をくすぐる。  
木元「気持ちいいだろ? ん? ほらほら」
   虚ろに木元を見る江頭。
木元「気持ちよくなっちゃえよ、ほらほら」
   木元、江頭の股間をマッチで撫でる。
   江頭の腰がビクンと反応する。
   優しくさすっていると一物がパンツごしにビク、ビクと震える。江頭はきつく目を瞑り歯を食い縛り耐えている。
木元「ハハハッ! ホントに気持ちよくなってんじゃねえよバカが」
   木元、マッチに火を付ける。
木元「燃~えろよ燃えろ~よ~、マ~ッチよ 燃えろ~♪」
   火を江頭のヘソの下の毛に付ける。
江頭「ん~っ?! ん~っ?!」
木元「チンコ火で炙ったら焼きたらこに似てねえか? なあ?」
野田「うす、似てるっス」
木元「お前、食ってみるか?」
野田「うす、食ってみるっス」
   江頭、激しく首を振る。
   木元、毛が燃えるのを見つめている。
   バケツの水を江頭の腹にかける。
   肌が捲れて焼け爛れている江頭の腹。
木元「あ~らら、火傷しちゃった」
   猿ぐつわを取り外してやる木元。
   江頭、涎を垂らして激しく咳き込む。
江頭「て、てめぇ木元……殺す! ぶっ殺してやるっ!」
   木元、マッチを二つに折り尖った先端を江頭の右目の前に突き出す。
木元「見えるか? 鋭いよなあ。これがお前のその柔らか~い所に刺さったらどうなると思う? ゆで卵に穴開ける感じかな」
   棒の先端を目玉の直前まで迫らせる。
   江頭の頭は後ろに下がり、海老反りのような体勢になる。大きく唾を鳴らす。
木元「なあ、俺の女に手を出したな?」
江頭「…………し、知ら、ねぇ……」
木元「正直に言ったら許してやるから」
江頭「う、嘘つけ、無事に帰すわけが……」
木元「実を言うとさ、調べは付いてるって言ったけど、あれは嘘なんだ。俺もカッとなって先走っちまったから、確認したいわけ」
江頭「…………確認?」
木元「あいつがお前だって言ったのよ」
江頭「…………ブラフだろ」
木元「ああ、そうかもしれねえ。歯の二・三本も折れたら泣いてお前の名前を出したから、嘘なんじゃないかって不安なわけ」
江頭「……歯って、お前殴ったのか……?」
木元「な~に言っちゃってるの江頭ちゃん~。顔なんてもうボコボコよ、晴れ上がっちゃってまあ、あれは直らないね。でもまあ気にしないでいいから、会いたくてももう会えないからね、あいつには。もう誰もね」
江頭「……そ、それってお前…………」
木元「そりゃそうでしょ。女にメンツ潰されて俺がどうともしないと思うの?」
   江頭、目を見開いて。
江頭「こ、殺したのか! 殺したのかてめぇは! 零を、零を…………っ!」
   木元、笑ってマッチの折った先端を江頭の目に突き刺す。
   右目を押さえて悶絶する江頭。
木元「じゃ、後は任したわ」
   木元、野田にマッチを投げる。ポリタンクのオイルを江頭にかける野田。
江頭「てめぇっ! 木元! 零は、零はっ!」
   木元、構わずドアを開け廊下に出る。

 

○廃屋・廊下(夜)
   薄暗い廊下、扉を閉める木元と壁に背を預けて震えている新居零(28)。零は眼帯をしており青痣が目立つ。
   部屋の中から江頭の悲鳴が響き渡る。
   零を一瞥して歩き出す木元。
零「こんな事して、もう一人の問題じゃ……」
   木元、無視して歩く。

 

○廃屋・外(夜)
   車に乗り込む木元。エンジンをかけタバコに火を付けて咥える。
木元「わかって火を付けてんだよ」
   木元、小さく笑う。

ドラゴンクエスト4(PS版)感想

 今更ながらドラクエ4(PS版)をクリアしました。面白かったです。マーニャがよかったですね、薄い本を読んでみたくなりました。アリーナもいいんですが、それならばクリフト視点の寝取られとかが読んでみたいですね、ええ。
 
 ストーリーを簡潔に説明すると、村を滅ぼされた勇者が導かれし7人の盟友と合流し、人間を滅ぼそうとしている魔族の王ピサロを倒しにいくお話です。まあ色々と設定はあるのですが細かいところは省きます。(僕もよくわかっていない)


 にしてもドラクエって世界観の繋がりが「そそる」らしいのですよねぇ。僕は気にしたことがなかったのですが、確かにそこかしこに散らばったピースを嵌め合わせていくと壮大なクロニクルが浮かぶあってくるのです。各タイトルが微かに、けれど確実にリンクしあっているんですね。ロトシリーズ天空シリーズ、7からも何かしら繋がりがある様子ですが僕にはよくわかりません…。

 これって時代的な流行りなんですよね。年代記をファンに埋めさせることでのめりこませるという手法は大塚英志氏が物語消費論だかなんだかで書いていました。ビックリマンチョコを例に出して説明していたかと思いますが、ユーザーに情報の欠片を提示し、ヒントを提示していくことで歴史の概要を浮かび上がらせ、壮大なる年代記を作り上げ(させ)る手法があるのです。ガンダムも似たような手法を用いていますし、もしかしたらスターウォーズも似たようなところがあるのかもしれません。つまり神話の創造に参加させてしまうのですね。妄想を駆り立てるということで、ドラクエも同じ物語構築法を用いています。
 
 閑話休題、ストーリーの話に戻ります。ドラクエは1,2,3以外はプレイしていますが、ここまで人間味のある魔王は他にはいなかったのではないでしょうか。魔族の長ピサロは完全なる悪人とは言い難く、エルフの少女ロザリーを人間の魔の手から救ったりもしています。(後にこのロザリーが人間に殺されてしまうのを契機に完全に闇堕ちしてしまうのですが)シリーズ内での人気も高かったようで、このPSリメイクではなんと追加要素でピサロを仲間にできてしまいます。死んだロザリーも生き返り、ピサロに代わって魔王になろうとしていた黒幕の部下を一緒に倒しにいきます。(この魔族がロザリーを殺した)
これに関してはそこまでしていいんかい……と思わなくもなく、実際賛否両論あるようですが、こればっかりは販売戦略なので目をつむっておきましょうか。この間の8の3DS版にもゼシカEDが追加されていましたし、プレイ済みファンの食指を動かせるとっておきとして致し方ないのでしょう。

 
 しかしやっぱり僕はドラクエの戦闘が好きですねぇ、ええ。すごく頭を使ってる!感じがするのです。僕は生来の面倒くさがり故レベル上げはできるだけしないのですが、だからなのかボス戦は常に白熱します。ギリギリで倒せた時は自然とガッツポーズが出ますし、うまい戦術を取れたから勝てたのだとわかるので嬉しいです。ターン制のあの駆け引き、すばやさの高い人物をいかにうまく使うかとか誰になんの道具をもたせるかとか本当によくできているなぁと感心してしまいます。身も蓋もないことを言ってしまえばレベルを上げれば勝てるのは当たり前なので、他のRPGにしても「戦闘が面白い!」と感じたらなるべくレベルを上げないでストーリーを進めたいものです。


(ちなみに作戦「めいれいさせろ」はドラクエ5からの採用で、ファミコンの4までは仲間は完全AI戦闘だったようです。ドラクエ4コマ劇場でもクリフトはたしかにザキキャラだったが、なるほど、それはおバカAIに由来するものだったのですねぇ…。 ←とにかくザキを連発する)
 
 個人的に思ったのは、PS版の一番の追加要素は「仲間との会話」ではないでしょうか。これは7からの要素ですが、仲間と「話す」ことができるのです。場面場面で会話内容は変わるので、そのキャラの掘り下げに一役も二役も買っています。FC版では勇者たちの間でどんな会話が成り立っているのかわかりませんでしたが、少なくともPS版ではその一端を垣間見ることができます。僕はこのシステムでマーニャが好きになりました。マーニャのギャンブル好き+男好き設定はそそるものがありますね…ええ。この会話システムによって仲間のキャラが立ってより色濃くなったと思います。
 
 天下のドラクエですからど安定で万人におすすめできるゲームです。名作ですので、4未プレイの方はPS版かDS版をプレイされてみてはいかがでしょうか。
 
追記:ちなドラクエ豆知識
世界で見るとドラクエの知名度は高くなく、日本のRPGといえばファイナルファンタジーであってドラクエではありません。FFの人気はかなりのものがありますが、ドラクエは「何それおいしいの?」っていう感じです。(今は8と9が多少ヒットしたらしいので知っている人も多いでしょうが)
ドラクエ初期シリーズは欧米でドラゴンウォーリアーと改名して売り出されていて、販売は任天堂が担い、ローカライズ担当者は若かりし頃のかの故岩田社長だったとかなんとか。
ドラクエも世界でヒットして欲しいですねぇ。11に期待しましょう。11が世界的にヒットすれば10の世界展開に繋がるかもしれぬ。(ちと遅いか)

 

アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストIV 導かれし者たち

アルティメット ヒッツ ドラゴンクエストIV 導かれし者たち

 

  ↑今やるならDS版のがいいかも。

交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち

交響組曲「ドラゴンクエストIV」導かれし者たち

 

  ↑ほすぃ

歌詞を書きました。

歌詞を書きました。誰か使って下さい。

 

ナイアガラ☆フォールズ ~よだれ~

 

いつからだろうこの気持ち あなたが胸に居着いてた

はち切れそうなこの胸に  やめてよムリムリ入らない

だけどどうして求めちゃう あなたの全てを求めちゃう

ジュルジュルジュパジュパんはんはあ 唾液をすする 我(われ)乙女

 

乙女はみんな気にしてる スイーツ片手に気にしてる

なのにやめてよ見せないで ポークビッツは甘い罠

どうしてなんでよ正気なの? ホントは全部 知ってるくせに

語り(でも、そんなお茶目なあなただから、わたし……)

 

あなたの口からナイアガラ☆フォールズ いつもわたしを狙ってる

わたしの口からナイアガラ☆フォールズ 夢をみさせてあなたの胸で

ふたりの口からナイアガラ☆フォールズ 見つめ合ったら滝も湧き出る

恋に落ちたらナイアガラ☆フォールズ そうよ世界三大瀑布(ばくふ)

 

(間奏~語り~)

「あーおなかへったー。え、あ、うわ紅茶にケーキ!うわわ!うわうわ!めっちゃうまそう!うーんでもやめとく、だって太っちゃうもん。え?太ったキミも綺麗だよって?……もうっ、バカッ!知らない!」(Wow!)

 

乙女はみんな夢をみる とろける甘い夢をみる

これ以上はしんじゃうよぉ だけど求めてナイアガラ

乙女はみんな知っている 自分が一番甘いこと

 

あなたの口からナイアガラ☆フォールズ いつもわたしを狙ってる

わたしの口からナイアガラ☆フォールズ 夢をみさせてあなたの胸で

蜜もしたたるナイアガラ☆フォールズ 下着も透けたわ好きにして

ふたりでむしゃぶるナイアガラ☆フォールズ だってほらもう脱いじゃった

 

神様どうもありがとう おいしいごちそうありがとう

ポークビッツも早変わり バイエルンに早変わり

いただきマンモスぱおんぱおーん いけないわたし とまらない

お口くちゅくちゅモンダミン 

あたしって ホントばか

 

あなたの口からナイアガラ☆フォールズ いつもわたしを狙ってる

わたしの口からナイアガラ☆フォールズ 夢をみさせてあなたの胸で

ふたりの口からナイアガラ☆フォールズ 見つめ合ったら滝も湧き出る

恋に落ちたらナイアガラ☆フォールズ そうよ世界三大瀑布(ばくふ)

RPG世界に於ける「魔物」の私的定義

少し前、僕はJRPG世界を下敷きとした小説を書きました。その時にふと疑問に思ったのが「果たして魔物ってなんだ?」ということでした。

その作品の主人公はいわゆる「魔王」と呼ばれる存在で、必然的にそこを突き詰めて考えざるおえなかったのです。

皆さんはこの「魔物」という存在をきちんと考えてみたことはありますか? 

その正体を、定義を一言で言い表すことはできますか?

僕にはできませんでした。魔物って獰猛な動物と何がちがうの? そんなレベルでした。

昨今いわゆる「なろう系」と呼ばれるファンタジー世界での冒険活劇を描いた作品が隆盛を極めています。もちろんそんな作品群の中でも魔物は描かれるわけで、僕らは当たり前のようにそれを享受しています。

 

でもじゃあ魔物って何?

 

考えました。考えて、一つの結論が出ました。

それは「魔物とは、異世界からの侵略者である」というものです。

 

魔物はこの世界のおける熊や虎や蠍などの獰猛な生物とはちがいます。魔物とは「魔の物」なのであり、つまり邪悪な存在であるわけです。どうして邪悪なのかというと、この世界を侵略しようとしているからです。

全然調べてないのでツッコまれると危ういのですが、かのイギリスの古典ファンタジー「指輪物語(ロードオブザリング)」でも冥王が存在し、世界征服を目論んでいるようです。その配下である魔物も主人公達に襲いかかるようです。世間一般でいうところの魔物の想像力の源はこのあたりの古典的ファンタジー群に依るのだろうとは思うのですが、これを日本で爆発的に広めたのはファミコンで発売されたドラゴンクエストです。

 

ドラクエもこういった勇者が敢然と悪(魔王)に立ち向かう図式を用いており、これによって日本で魔物という概念が普及しました。これは疑いようのない事実であり、ドラクエJRPG(Japanese Roll Playing Game)の始祖、その後のJRPGドラクエを下敷きとし発展してきたと言ってよいと思います。それくらいの影響力がありました。世界的には指輪物語でも、日本では圧倒的にドラクエなのです。ドラクエが僕らに魔物という想像力を植え付けました。

 

ドラクエはごくシンプルに「魔王から世界を救う勇者のお話」を描きます。シリーズ全てに同等の存在が登場します。ここでの魔王は「世界を征服せんとする者」として定義され、フィールドでエンカウントする魔物はもちろん「魔王の配下」です。つまり言い換えれば原住民VS侵略者の戦いなわけで、勇者は原住民代表として時に星の意志に導かれたり応援してもらったりしながら侵略者をやっつけていきます。(魔物は異次元からやってきたと思われる。魔物の語源は魔界からやってきた生物なのだろう)

 

で、話は戻るのですが、となればやはり彼らは獰猛な生物とはちがうわけです。何故なら人間と魔物は戦争のまっただ中、彼らは明確に人間を敵視しているからです。フィールドを歩いていると文字通り襲われるわけで、殺るか殺られるかの戦いとなるわけです。彼らは動植物のようにただこの世界で生きているわけではない、明確な侵略の意志を持って存在しています。

 

この大前提、一見すると当たり前のように思われるかもしれませんが、ところがどっこいけっこうみんな忘れてます。だってじゃあなんでファイナルファンタジーには魔物が存在するかと考えたことはありますか?

例えばFF7なんてラスボスはセフィロスという人間?ですが、フィールドにはゴブリンやらサボテンダーやら魔物がうじゃうじゃいます。でもセフィロスと魔物は関係がないわけです。となると魔物達が「侵略者」として定義されなくなり獰猛な生物と変わらなくなってしまいます。

ドラクエ以降、FF7に限らずこういう明確な魔王が存在しない、ラスボスの征服意図も曖昧というJRPGは多々あるはずです。(多くは世界を救うで一致するとは思いますが)でも僕たちは「魔物なんでいるの?」とは思いません。それはRPGのお約束であり「そういうもの」であるとわかっているからです。

 

あくまでも魔王が存在するからこそ魔物が存在する、少なくとも侵略の意図があるからこそ魔物は存在できる。

ではそういう世界観ではなく、この世界に元から存在する生物としてフィールドで出くわす彼らはどう定義されるのか。彼らはやはり獰猛な生き物と同等なのか?

いいえちがいます、彼らはそこでは「モンスター(怪物)」と呼ばれます

 

魔物とモンスターは厳密に言うとちがいます。魔物は魔の物でなくてはならず、モンスターはただ怪物であればいいのです。異形の者とも言えるかもしれません。ドラクエのような侵略者を倒すお話以外でフィールドで出くわす彼らは、モンスターであり魔物ではないのです。

 

おっとっとっとっちょっと待て、ドラクエでも「モンスター」という呼称は採用されているぞ。ドラゴンクエストモンスターズというゲームはどう説明するんだ?

 

はいその通りです。ですが同時に「まもの使い」という職業も存在します。ということは、ドラクエ世界の中では魔物=モンスターともいえることになります。

実際のところ、ドラクエ世界においては呼称など問題にはならず、どちらで呼んでも構わないでしょう。ですが僕が考えているのは「侵略者としてのモンスターか、原住民としてのモンスターか」ということでして、僕の定義によれば侵略者としてのモンスターに限り「魔物」と呼ばれるに値する、そういうことになります。

ドラクエはもちろん侵略者としてのモンスターなので魔物であると、そういうことになります。

 

お前はいったい何を言ってんねんと思われてそうですが、これは僕にとっては重い結論であり、この結論を導き出せなければとても魔王を主人公に据えた小説など描ききることはできませんでした。

 

転生物などJRPG的想像力を下敷きとした物語が隆盛を極める昨今、その敵対する者が「魔物」なのか「モンスター」なのか、そこから作品を読み解いてみるのもまた一興かもしれません。(最近では灰と幻想のグリムガルというアニメをこの視点から楽しみました)

魔物とモンスター、この分類を皆さんもぜひ意識して頂けたらと思います。(そうか?)

 

※ちなこちら言及した魔王が主役の自作です。→ 俺が魔王であるために。

 

文庫 新版 指輪物語 全10巻セット (評論社文庫)

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